歴史的な街並みが今も残る、観光都市・川越
川越市は別名「小江戸」の愛称で親しまれている埼玉県を代表する観光スポットであり、2009年にはNHK連続テレビ小説『つばさ』の舞台として取り上げられ、観光都市としての注目度が高まっている。
年間約600万人におよぶ観光客が訪れる川越の街は、明治・大正期の建物が残るノスタルジックな街並みが大きな魅力となっている。「都市景観100選」を受賞している美しい街並みは、この街に住む大きな魅力といえるだろう。

●蔵造り資料館
ここで川越の歴史を簡単に振り返ってみよう。室町時代の名将・太田道灌によって建設されたといわれる「川越城」は、1546年には後北条家と上杉家との間で行われた関東支配の雌雄を決する「河越夜戦」が起こるなど、室町時代より武蔵国の中心地として栄えた。その後、戦国時代には後北条家の関東支配の一大拠点として繁栄を遂げた。
1590年に後北条家が滅亡し徳川家の本拠地として江戸が栄えはじめると、川越は武蔵の中心という地位を失うこととなる。しかしその後は幕閣大名の城下町として栄え、島原の乱を鎮圧するなどの功績を持つ老中・松平信綱や綱吉時代の大老・柳沢吉保が居城を構えた。
また松平信綱によって整備された「新河岸川」は江戸への物流ラインとして機能し、同じころに整備された「野火止用水」はこの地の農業をより盛んなものにした。このため川越は一大商業都市としても繁栄を極めた。
●川越市立博物館
時代は変わり明治・大正時代になっても川越は埼玉県最大の都市として栄えた。このころ形成されたのが、川越を代表するスポットである「蔵造りの街並み」である。
1915年に当時の中心部から外れた場所に現在の川越駅が開設され、その後徐々に中心地としての役割は駅周辺に移ってしまったが、これが街並みを保全する大きな要因となったといえる。
これら川越の歴史は、川越城の二の丸にある「川越市立博物館」などで振り返ることができる。

●喜多院
川越の歴史を語る上で欠かせない存在である「川越城」。城跡には1848年に建られた「本丸御殿」が当時の姿のまま保存されている。そして周辺には江戸期に造営された寺社仏閣が集まっており、城下町としての川越の姿が色濃く残っている。
その代表的な存在が「喜多院」だ。喜多院は別名「川越大師」で知られる寺院で、江戸城から移築された客殿や書院など、三代将軍徳川家光や春日局ゆかりの建物をはじめとする数多くの文化財を所蔵している場所としても全国的に有名だ。
そのほか川越城周辺には、太田道灌が深く崇敬したとされ川越城主の総鎮守として知られる「川越氷川神社」や「三芳野神社」など、歴史ある寺社仏閣に恵まれている。




